著作権のライセンスと譲渡
著作権の「ライセンス」とは、正確な用語を使用するならば「利用許諾(著作権法63条1項)」となります。
すなわち、著作物の利用の範囲や方法を限定して(著作権法63条2項)、著作物の利用を可能とする契約のことを指します。
著作権の譲渡と利用許諾の違いは、
まず、譲渡の場合は著作権者が権利の譲受人になります。
このことが意味することは、著作権の侵害が発生した場合、
権利の譲受人が著作権侵害を主張し、侵害者に対し訴訟を提起することができるということです。
一方で、利用許諾の場合は、
著作権侵害の場合でも、利用者は訴訟を提起することができません。
なぜならば、著作権者はライセンサー(許諾者)であって、ライセンシー(利用者)ではないからです。
また、著作権の譲渡は文化庁に登録(著作権法77条1号)し、それにより第三者に対抗できますが、
利用許諾の場合には、このような登録制度はありません。
そのため、利用許諾のライセンシーは譲渡の譲受人に比べ、
権利としては弱いものとなると言わざるを得ません。
ただし、著作権の譲渡は、譲渡人が著作権者としての地位を失うことから、
手軽に手を出すことには抵抗感が強いでしょう。
ですから、著作権の利用許諾という手段は広く運用されているのが現状です。
だからこそ、利用許諾の場合は特に、
その契約において、適切な契約書を交わしておくことが重要になってきます。
