内国民待遇の原則と相互主義
2018年の著作権法改正により、我が国において、
著作権の存続期間は、基本的に著作者の死後70年までとなりました。
これは我が国が、TPP11協定という国際協定に署名した影響によります。
このTPP11協定は、「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定」という正式名称で、
知的財産権についても規律しているものです。
その中に、著作権についてのものもあり、その中で著作権の存続期間を、
著作者の死後70年までと定めているのです。
それでは、我が国と著作権の保護期間が異なる国との関わりでは、
保護期間の調整はどうなるのでしょうか?
これにはまず、「内国民待遇の原則」という国際法上の原則が適用されます。
「外国人の著作物を保護する場合、自国民に与える保護と同等以上の保護を与える」というのが、
内国民待遇の原則の大まかな内容です。
ただし、例外として、
「我が国より保護期間の短い同盟国の著作物については、
その国において定められている保護期間だけ保護すればよい」
という、相互主義と呼ばれる考え方も適用されます。
これらにより、例えば中国(著作権の保護期間は基本的に発行後50年まで)の著作権は、
中国の著作物の我が国での保護期間、我が国の著作物の中国での保護期間ともに、
発行後50年まで、ということになります。
