企業がクリエイターに制作を依頼するときに確認したい著作権の基本

企業がクリエイターに制作を依頼するときに確認したい著作権の基本

利用範囲・二次利用をどう整理するか

2026年6月16日


企業が外部のクリエイターに何かの制作を依頼する場面は、
多く存在するのではないかと思います。
例えば、自前で会社のロゴやホームページを制作したり、
ホームページに掲載する写真を撮影したり、イラストを制作したりすることは、
社内にクリエイターがいない限り、とても珍しいことでしょう。
多くは外注しているはずです。


さて、企業としては、
代金を支払って成果物の制作を依頼しているので、
その制作物を自由に使えるものと思いがちです。
その根拠として、制作物の納品を受けたら、
その制作物は自社のものになる、という思い込みもあるでしょう。
さらに、例えば制作物が写真やイラストであった場合、
ホームページに載せるためのトリミング等、
少し修正することは自由にできると考えがちです。


しかし、これらは実は契約書において、
例えば修正や改変の可否・利用範囲・権利帰属をきちんと定めておくべき性質のものです。
これが適切でなかったり、曖昧だったりした場合は、
後々、広告利用・SNS投稿・グッズ展開・再編集等で、
問題を引き起こすおそれがあります。
そのため、企業が制作物を外注する際は、
その著作権に関する契約をしっかり整備することが重要になります。


まず、外注した制作物は、実は自動的に発注者である企業のものになるわけではありません。
代金を支払ったとか、納品されたとかいう事実は、
著作権の移転とは別の問題なのです。


ここで、著作物の利用許諾と著作権譲渡の違いを見ておきます。
その制作物の権利を取得するためには、契約書において、
著作権譲渡をする旨の条項を設ける必要があります。
利用許諾というのは、その制作物を「使ってよい」だけであって、
著作権の移転は伴いません。


さらに、二次利用の範囲をどのようにするべきかという観点も、
契約書の構成として、とても大事なことです。
二次利用とは、本来想定していた用途ではない別の用途に、
著作物を利用することであると解されています。
webでの利用、SNS掲載、広告への転用など、
その範囲は将来の利用を想定して決めるべきです。